1982年に設立されたシネリック社は業界を代表するフィルムの修復と保存を行う会社です。
ニューヨークに本社を構え、近年にはポルトガル・リスボンに施設を持つシネリック社はアナログとデジタル修復のパイオニアとしてリキッドゲートスキャニングや4Kデジタル修復を『博士の異常な愛情』『王様と私』『民族の祭典』などの作品を筆頭に1000本以上行ってきました。日本映画においては、溝口健二監督の『雨月物語』や小津安二郎の『晩春』なども修復しています。
更に、新作の企画・プロデュース・ポストプロダクションを行うシネリック・クリエイティブをニューヨークと東京に設立。主に日本と海外の国際共同制作を手がけ、野心的なインディペンデント映画の実現に定評があります。代表作としてはイランの巨匠アミール・ナデリ監督の『CUT』と『山〈モンテ〉』、『Ryuichi Sakamoto: CODA』『シェル・コレクター』『アイヌモシリ』、山崎エマ監督の『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』があります。携わった多くの作品が世界を代表する映画祭でプレミアされ、ベネチア、ベルリン、ロッテルダム、釜山、トロント、トライベッカ映画祭などで賞を受賞しています。
世界標準のハイエンド設備を備えた施設で行うポストプロダクションは、カラーグレーディング、VFX、映画のオープニングタイトルなど手がけ、デジタルマスタリングやDCP作成まで幅広くこなします。劇映画やドキュメンタリーを始め、TVコマーシャルやデジタルコンテンツのあらゆるニーズをサポート。TVコマーシャルやプロモーションビデオ制作などをクライアントとプラニングし、ディレクションも行います。
JAPAN TEAM
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Eric Nyariエリック ニアリ
Producer
米シネリック社の代表取締役、及びシネリック・クリエイティブ社長。新作劇映画、ドキュメンタリー、4K修復プロジェクトを多数企画・プロデュース。
NYで育ちノースウェスタン大学で経済学を学んだ後、JETプログラム参加のため来日。慶応大学で日本語を学ぶ。
その後、KADOKAWAとマーティン・スコセッシ監督の財団と4K修復プロジェクトを手がける。溝口健二監督『雨月物語』が2016年カンヌ映画祭で上映、『山椒大夫』『近松物語』が2017年ベネチア映画祭で上映。小津安二郎監督『晩春』を修復。新作映画においてはイラン巨匠監督、アミール・ナデリと西島秀俊主演の話題作『CUT』(2012)。イタリア時代劇『Monte(山)』(2016)がベネチア国際映画祭で監督・ばんざい!賞を受賞。ドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』(2017)がベネチア国際映画祭でプレミア上映され、報知映画賞、文化庁映画賞を受賞。コンサート映画『RYUICHI SAKAMOTO: async AT THE PARK ARMORY』が2018年ベルリン映画祭で上映された。
2020年にはNHKと国際共同制作の高校野球ドキュメンタリー『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』が米スポーツ局ESPNで放送され、日本で劇場公開。福永壮志監督の『AINU MOSIR』がトライベッカ映画祭のインターナショナル・ナラティブ・コンペティション部門にて“審査員特別賞”を受賞。日本で劇場公開され、アメリカなど英語圏ではネットフリックスで配信。
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Ema Ryan Yamazaki山崎 エマ
Director / Editor
ニューヨークと東京を拠点とするドキュメンタリー映像監督。代表作は『モンキービジネス: おさるのジョージ著者の大冒険』『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』。
神戸生まれ。イギリス人の父と日本人の母を持つ。19歳で渡米しニューヨーク大学映画制作学部を卒業後、エディターとして携わった作品はHBO、PBS、CNNや世界中の映画祭で放送・上映された。
長編初監督作品『モンキービジネス:おさるのジョージ著者の大冒険』でクラウドファンディングで2000万円を集め、2017年ロサンゼルス映画祭でワールドプレミア。日本で2018年劇場公開。
長編2作品目の『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』では夏の甲子園100回大会を迎えた高校野球を社会の縮図として捉えた。2019年にアメリカ最高峰のドキュメンタリー映画祭DOC NYCでワールドプレミア。2020年米スポーツチャンネルESPNで放送、日本で劇場公開。
2019年にはNHK大河ドラマ『いだてん』の紀行番組を担当。その他、『#dearICHIRO』(Yahoo! Japan Creators Program)や『CHAYA 魂の番人〜エイリー舞踊団に捧げた半生』(NHK)なども監督。日本人の心を持ちながら外国人の視点が理解できる立場を活かし、人間の葛藤や成功の姿を親密な距離で捉えるドキュメンタリー制作を目指す。
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Fumiro Sato佐藤 文郎
Director / Editor
島根県出雲市生まれ。2017年からシネリックNYにてVFX/Flame Artistとして、映画、コマーシャルなど多くのプロジェクトに携わる。
大学在学中から映画、TV番組のCG制作、アニメーターとして活動し、ポストプロダクション勤務を経てフリー。
2013年からクリエイティブ・エージェンシー、UltraSuperNewに映像ディレクターとして参加。30本以上のTVCM、PVを監督。「クラッシュ・オブ・クラウン トレイン篇」「RedBull 5G」などを多数監督。
アミール・ナデリ『山』(2016)を編集、Flame本編集。他参加作品多数。